高橋 一彦 氏

高橋 一彦 氏

今や1兆円を超えるマーケットにまで成長したペット産業。
この産業にいち早く注目し、急成長を遂げたエコートレーディング株式会社。目まぐるしく変化する時流の中、常に新しいビジネススタイルを追求し、グローバルな視点で事業を展開する高橋氏に、関西外大時代の思い出やビジネスへの思いについて、お聞かせいただきました。

楽しそうで華やかに見えた剣道部。でも、入部してからその厳しさを知ることに...

中学時代は本当に野球が好きで、野球ばかりしていたんです。だから、そのころの成績は本当に下から数えた方が早い状態でした。でも、中学最後のころに出会った家庭教師の先生がすごく教え方が上手くて、一気に成績が上がったんです。結果として有名高校の特進クラスに入ることになったんですが、今まで教科書さえも見なかった野球漬けの毎日から変わった環境には、全くと言っていいほど馴染むことができませんでした。そんな状態でしたから、少しずつ勉強が嫌になってきて、受験にも全て失敗してしまったんです。結局、再チャレンジすることに決めて進路として選んだのが、関西外大でした。高校が男子校だったというのもありますが、何か世界が違う、と感じたのが入学を決めた理由ですね。

大学では剣道部に入りました。剣道と言えば、そのころは森田健作主演の「俺は男だ」がすごく高視聴率で、自分もやってみたいなって思って見学に行ったんです。そしたら、白い袴を着て練習してるキレイな子がいるじゃないですか。動機は不純なんですけど、これはもう空手部とかに入るよりも楽しそうだなって思って入部することにしたんです。でも、剣道部は全国大会に行くくらい強かったので、結果として少し痛い目を見ることになってしまいました。今は連絡を取りあったりはしていないんですけど、当時、一緒に入部した仲間たちと最後まで頑張って卒業を迎えたのが、本当にいい思い出として残っています。今でも、挨拶程度ですがビジネスの場で英語を話す機会はたまにあります。そんな時、外国語大学を卒業したんだっていうのを改めて思い出したりしますね。

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剣道部の仲間達

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卒業式

認知度の低い業界から巨大なマーケットに変革したペット産業

大学卒業後の4年間は、名古屋の食品問屋で仕事をしていたんですが、父親の強い勧めもあって今のエコートレーディング株式会社に入社することを決めました。そのころはまだ規模もそんなに大きくはなくて、近畿エリアにしか営業所がなかったんですが、私が入社した頃というのは、北海道や東京など、ちょうど全国への展開が始まり出したタイミングでした。

先代の社長が会社を設立したきっかけですが、まだ先代が食品の卸の会社に勤めていた頃の話になります。当時、会社でアメリカのマーケットを視察する機会があって、ペット売り場の充実ぶりに驚いたそうです。先進国であるアメリカがこのようになっているということは、日本も経済成長する上で間違いなくこのようになるだろう、と確証に近い印象を持ったことが始まりでした。すぐに社内に帰って提案したものの、人間の食べる物を扱っている会社なので、ペット商材のシェアをあげることは出来ないという回答が返ってきたそうです。 そこで、自らペット用品の会社を興したのが始まりでした。

私が入社した当初もそうでしたが、まだまだ認知度の低い業界でしたので、色々と苦労したのを覚えています。ところがこの40年で一気に流れが変わって、今ではペットを飼っていない人の方が珍しいくらいになりました。ペット産業のマーケットは、大体1兆三千億円くらいにまで成長しています。

ホームセンターの成長とともに!

今のペット業界の成長は、ホームセンターなくしては語れないと思います。ホームセンターがちょうど世に出て30年くらいなんですが、それまではスーパーにペットフードの関係商品を置くというのが主流でした。しかし、ホームセンターが登場してからは、ホームセンターと一緒に売り場を開発して、我々も一緒に成長してきました。大型のホームセンターが次々と出来、今でこそ生き物を売っているところも多く見られるようになりましたが、それもここ10年くらいの間じゃないでしょうか。でも、実はこれ、世界で見ると日本だけなんですよ。アメリカのホームセンターでは、ペットはおろかペットフードや用品さえも扱っていません。アメリカでは業種がはっきり分かれていますので、ペット専門店、あるいはスーパーマーケットのどちらかに限られています。でも、日本では今でこそドラッグストアーやコンビニでも売っていますし、色々な小売業態にペット関連事業が参入しています。日本のペット産業がここまで大きくなったのは、この辺りの文化の違いもあったんだと思います。

ペットを飼えない人にも触れ合うことが出来る環境づくりを

毎年大好評をいただいています「みんな大好き!!ペット王国」を2010年も京セラドーム大阪で開催いたしました。ペット同伴の入場も可能なこのイベントは、世界の珍しい動物の展示を始め、さまざまなショーやステージの他、ペットオーナーのためのセミナーなど、人とペットのふれあいの楽しさを知る場を提供させていただくためのイベントです。すごく多くの方にご賛同いただくこのイベントを通じて、現代のストレス社会に生きる人々の心身を癒してくれる大切なパートナーは、やはりペットなんだと実感しています。

しかし、ペットを飼育してみたいけれど、色々な要因から飼育が難しいという方がいらっしゃることも事実です。犬や猫と一緒に暮らすライフスタイルを実現したいけれど、厳しい現実を目の当たりにすると二の足を踏んでしまう、といった感じのようです。そういう人たちにも、ペットを飼えないからといって諦めてもらうんじゃなくて、もっと気軽に触れ合えることが出来る環境づくりをしていきたいと考えています。犬や猫だけでなく、ヘビでもウサギでも、とにかくオールペットをもっと身近に家庭の中に入れていただいて、癒されていただきたい。「人とペットが共生できる社会の創造」をこれからも私たちの使命として、日々成長していきたいと考えています。

掲載:平成22年7月

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京セラドーム大阪で開催したイベントの様子

高橋 一彦(たかはし かずひこ)氏 プロフィール

大阪府出身。関西外大卒業後、株式会社トーカンに入社。84年エコートレーディング株式会社入社、86年取締役、95年専務。90年に株式会社コーワンを設立し、代表取締役兼任。2001年、創業者高橋良一氏の会長就任に伴い、代表取締役社長兼営業本部長に。その他、エコーペットビジネス総合学院学院長、ペッツバリュー株式会社代表取締役社長 を兼任。

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今年でちょうど創業40年を迎えるエコートレーディング株式会社。 「人と動物との真の共生」をコンセプトに、ペットビジネスのフルライン化に取り組んでいる同社。ペットを取り巻く環境が刻々と変わる時代の中で「明るく前向きに、積極的に行動する」人材を育成し、斬新なアイデアを生かした新規事業にも次々と参入。

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