髙垣 靖

  • 公認会計士 髙垣靖事務所
  • 公認会計士ファイナンスMBA公認内部監査人
  • 髙垣 靖
  • 外国語学部 英米語学科 卒業
髙垣 靖

学生時代のボランティアが印象深く、人生の転機の拠点になった国、インドネシア

 学生時代から英語はやっぱり好きでしたね。ESS部に所属し、当時は少し敷居の高かった留学にも、3年の時に試験に合格し、オハイオ州のマイアミ大学に行くことができました。だから、卒業後はもちろん英語を活かした仕事に就きたい、というのもありました。でも、自分自身の専門性って何だろう、と改めて考えて見た時に、特に英語以外に何もないんじゃないかと感じたんです。それで、自分自身の専門性を身につけるために資格を取って会計士という道へと進みました。

 一時は外資系の会社に勤めていた時期もありましたが、基本的にはドメスティックベースでしたから、英語からは離れていましたね。まあ、日本で暮らしてたら無理して海外に出る必要もないかな、というのがありましたので、これまでの自分を振り返ってみると、あまり海外で働いて、というのは積極的ではなかったと思います。でも、会計士という仕事を長くやってきて、自分の事務所を開いてみても、会計士として日頃接する中堅・中小企業が従来持っていた活力を失っている感じがします。でも、日本企業の99%を占めるのが中小企業な訳ですから、ここが元気にならないと底上げが出来ない。高齢化が進む日本において、高齢者向けのサービスや製品への転換に柔軟に対応できる企業を除いては、生き残りが厳しい中、拡大成長を狙うにはどうしたらよいのか、ここを何とかしようと考えた時、海外進出はニーズがあるし、自分自身興味がある分野でしたから、ぜひやってみたい、とうのがありました。それで、2年ほど前から本腰を入れて活動を始めたのが、インドネシアを拠点とした日本の中小企業の海外進出支援等のビジネスです。

 インドネシアを自分自身の活動拠点にしようと思ったのは、これからの世界経済の中心を担っていくであろうアジア諸国であることはもちろんですが、学生時代に初めてボランティアで行ったときの印象がどこかに残っていたからだと思います。今までの経験を活かしながら、少しでも日本とインドネシアとのビジネス交流の発展に役立てることはないかを考え、行動に移すようにしています。

【インドネシアビジネス 事業概要】
1.日本の中堅・中小企業が、カジュアルに日本・インドネシアの中堅・中小企業に進化・発展するための支援
2.インドネシア企業の情報を日本の中堅・中小企業へ提供
3.日本で働きたいインドネシア人向けの経営管理者養成教育及び現地邦人企業/日本本社への就職支援
4.インドネシアで起業し、企業を経営している経営者からのメッセージを、インタビューを通じて日本の若い世代へ発信

同窓会を基点としたグローバルネットワークの構築を目指して

 今回、同じく海外事業を検討されている知人にお役に立つのではないかと思い、同窓会との交流機会を持つことになりました。私自身の交友関係を少し見渡してみただけでも、マレーシア、タイ、インド、ベトナムと東南アジア中心ですが、各国で活躍されている方がたくさんいます。ましてや、外大卒業生全体となると、グローバルという言葉がピッタリとくるほど多種多様な方面で活躍されている方々がいらっしゃるのではないでしょうか。

 そのような方々が活躍されている場所という点と点を繋いでそれを線にし、やがて面としてのネットワークが構築されていきます。後は、在学生、同窓生、さらに事業会社等が双方でうまく活用できる仕組みを構築することができれば、関西外大の価値は大きく向上するのではないかと思います。

 グローバルネットワークの構築を目指して、私自身、これからも同窓会との連携をもっと強化していきたいと考えています。また、世界各国でご活躍されている卒業生の方々にもご協力いただきながら、「関西外大は、やっぱり海外に強い」という基盤を作っていければよいと思います。
キャプション
藤田さんの海外での事業展開の話がきっかけとなり、大先輩の安岡氏、細谷氏とお会いすることができました。

(写真右から)
同窓会副会長 安岡 重人 氏
ふじた歯科クリニック 藤田 愛 氏
PT.SUNSTAR ENGINEERING INDONESIA 細谷 尚道 氏
公認会計士 髙垣 靖 氏

海外に出たら、まずは五感で感じてみてください

 これから海外に出ようと考えている同窓生の皆さん、まずは現地に行ったら五感でその国を感じてみてください。肌で触れて、目で見て、口で味を感じて、音を聞いて、そして鼻で匂いを嗅ぐこと。まずはここから始めてみてください。そして、現地の若い人達と積極的に話しをしてみてください。現地の若い人達がどういう風に考えているのか、将来どんな風になりたいと思っているのか、そういうことを聞けば同じ夢を持てると思います。私自身も、今後もそれは続けていきたいです。

 これからはアジアの時代と言われていますが、やっぱりface to faceで向かい合った場合、アジア人同士、阿吽の呼吸ってあると思うんです。同じ儒教文化、米文化等、共通点が多いので、相通じるものも多いはずです。共通点を基礎に、異なる点を感じ、理解することが重要だと思います。

掲載:2012年10月