鉾立 由紀

  • 株式会社パシフィック・アソシエイツ・リミテッド
  • 鉾立 由紀
  • 1995年
鉾立 由紀

初めての県外での一人暮らしは何もかもが新鮮でした。

 大学時代の思い出としては勉強もありますが、やはり、なんと言っても私にとって一番大きい出来事は、初めての一人暮らしと言うところでしょうか?私の実家は鹿児島ですので、初めて鹿児島県外に住み、家事などを一人でこなして行くこと、と言うのは、とても新鮮でした。当時は、まだ携帯電話もインターネットもありませんでしたので、電話が部屋に通るまでの間、10円玉を何枚か持って公衆電話から鹿児島の両親に電話をしていたのを覚えています。

 また、その一人暮らしの学生時代のおかげで、学生らしいことにも多くチャレンジしました。例えば、夏休み等は1日に3つのアルバイトを掛け持ちしたり、友達とドライブに行ったり、朝までカラオケに行ったり、初めての外国人留学生の友人達とBBQをしたり、京都観光に行ったり・・・。 今更ながらに、「大学時代にもっとお金のことを気にせず、やりたいことをやれば良かった」と思うこともありますが、今、思い返すと、結構いろいろなことをしていたのだな、と少し感心するのも事実です(笑)。

マッチングを作り出したときの喜びは言葉では言い表せません。

 現在は、東京港区赤坂のパシフィック・アソシエイツ・リミテッドというヘッドハンティング・ファームで、パートナーとして働いています。弊社にて、私は主に外資系IT業界への人材の紹介を専門にしています。 ヘッドハンティング・ファームと言っても、ピンと来ない方もいるかと思います。このヘッドハンティングのお仕事と言うのは、企業に代わって、企業が求める人材を探し出し、ご紹介するお仕事です。簡単に言うと、企業と転職を希望される方々のマッチメーカーとも言えるかと思います。
 簡単に聞こえるかもしれませんが、ただ人材を紹介すれば言い訳ではありません。候補者を企業に紹介し、面接をしてもらい、企業側から採用通知をもらわなければなりませんし、また、採用通知をもらったからと言って、候補者がその企業に転職すると決心するかどうかは、また別の話だからです。

 企業側と転職を希望する人材側の要望、この2つがマッチして初めて、「採用」となるので、チャレンジも多いのも事実です。ですが、私たちヘッドハンターがいなければ出逢わなかったはずの、企業と転職候補者のマッチングを作り出した時は、言葉では言い表せない喜びを感じます。
キャプション

「英語力」をどのように活用するのか、できるだけ早い時期に考えておきましょう。

 意外かもしれませんが、外資系IT企業で働いていても、英語が出来ない社員は大勢います。実際は、出来た方が昇進して行くチャンスは大きいので、外大で学ぶ皆さんは、「英語力」という点で、既に大きなアドバンテージを持っていると言えますね。ですが、外大を卒業した後、その「英語力」をどう活用して行くかが問われます。

私は、英語を使う仕事には2種類があると思っています。

一つ目は、英語を使って自分の意見を伝える仕事。
二つ目は、英語を使って自分の意見を挟まずに、人の意見を忠実に伝える仕事。

 一つ目を目指すなら、英語はパーフェクトでなくても大丈夫です。ですが、あなたが伝えたいモノや意見がしっかりしていなければなりません。英語も大事ですが、やはり皆さんがこれから選ぶ職種において、しっかりとした経験を積みましょう。

 二つ目を目指すなら、相手の言いたいことを汲み取る能力とそれを正しく表現できる英語力が必要です。ですので、外大を卒業してからも、英語力を伸ばすために、もっともっと時間と労力を使ってください。こちらの仕事であれば、通訳や翻訳などの仕事があてはまるでしょう。

掲載:2010年12月

鉾立由紀(ほこたて ゆき)氏 プロフィール

鹿児島市生まれ。関西外国語大学卒業後、2000年にカナダ ビクトリア大学大学院(通称UVic MBA)に入学。MBA修了後、1年間のカナダIVL Technologiesでのインターンシップを経て、日本へ帰国。
都内の人材紹介会社に入社し、1000名以上のキャリアに迷う方々をサポート。
現在は、ビジネスマンのキャリアアップ転職をサポートするサクセスキャリアデザイナーとして、転職サポートの他、執筆、講演など、幅広く活躍中!