細谷 尚道

  • P T. SUNSTAR ENGINEERING INDONESIA
  • General Manager Mrketing Department
  • 細谷 尚道
  • 1978年
細谷 尚道

外国語大学を出るからには、英語は話せるようになりたかったんです。

  学生時代は、勉強と遊びを両立させていたつもりでしたが、外国語大学に入学した以上、英語は話せるようになりたい、という気持ちがあったので、大学の授業に加え英会話学校にも通いました。3回年で英米語比較研究のゼミを専攻し、4回年の時には柄にもなくシェークスピア文学研究のゼミで、古語英語でハムレットに挑戦したのを覚えています。

 学生時代の思い出として今も記憶に残っているのは、やはり海外旅行体験ですね。3回生の時はヨーロッパ5ヶ国ツアー、歴史を感じる街並に感銘を受けました。 そして4回生の時は関西外大ハワイ校3週間短期留学、プラスアメリカ西海岸ツアーに参加しました。大学3~4回生と短大生で合計90名くらいのツアーでしたが、ハワイでは午前中は英会話の授業を受け、午後はフリータイムでワイキキビーチのみならず、ハナウマベイ、ノースショアまでバスで足を延ばしました。外食も楽しみましたが、キッチン付きのホテルだったので、ツアーメンバーとスーパーへ買出しに行き、自炊して毎晩盛り上がった事を思い出します。西海岸ではディズニーワールド、ヨセミテ国立公園へ行き、森の中のバンガローに泊りました。ヨセミテ国立公園では自然界のスケールの大きさに圧倒されました。

 このような学生時代を過ごしてきた私ですが、始めから海外に出て働こう、と思っていた訳ではないんです。当時は英語を使って仕事をするという気持ちよりも、とにかく人と接することが好きでしたので、流通とか外食産業とか、消費者と直接向き合える業界へ進みたいと思っていました。実際、メーカーで就活をしたのはサンスターだけでしたから。こう考えると、やはり縁があったんでしょうね。
キャプション
キャプション

日系自動車・二輪車メーカーの工場のある欧州、アジアのほとんどの国は行ったと思います。

 卒業後は、サンスターグループに入社し、外国語大学を出ているから英語は大丈夫だろう、ということで、いきなりグループ内の輸出入を担当するサンスターエンタープライズという商社に配属されました。当時は、今のようにパソコンや携帯電話もなく、お客さまとのコンタクトは郵便やテレックスでした。テレックスは即時通信ですが、郵便だと手紙を出してから返事が届くまで2週間程度はかかっていましたね。今から考えるとのんびりした時代だったと思います。

 サンスターといえば歯磨き、というイメージを皆さんお持ちでしょうが、VO5はサンスターブランドですし、当時はコティーやラ・プレリー化粧品、ラークやハートマンの鞄、さらにはジョーバンというフレグランスや洗剤なども輸入販売をしていました。輸入はアメリカからがほとんどでしたが、輸出はシンガポールやマレーシア、台湾といったアジアが中心でした。サンスターグループでは消費財以外にも建築用シーリング材、自動車用接着剤、二輪車用部品と言った生産財の販売もしていて、近隣諸国だけでなく、インドやパキスタンといった国へも出張する機会に恵まれましたし、その間、サンスターグループで生産する製品は消費財、生産財にかかわらず、ほぼ全品販売したと思います。 今振り返ると、一年間のほとんどを海外出張したり、海外駐在生活も4カ国で合計で11年になりますので、サンスター人生の半分以上は海外に居た事になります。

 タイ、アメリカ、シンガポールでの駐在経験を経て、2008年11月に現在のインドネシアに赴任しました。駐在時代は私の専門分野のセールス・マーケティングに加え、経営の一端にも携わり、すばらしい海外経験を積むことができました。実は、シンガポール駐在時は、アジアの二輪車部品アフターマーケットの市場調査の特命を受けていましたが、インドネシアは中国、インドに続き二輪車生産台数世界第3位で、しかも日本製品のような品質の高い生産財販売にはすごく魅力的な市場であることが分りました。当然その旨を提案書にまとめて報告したのですが、やはり自分の起案ですので、自分の手で事業を立ち上げたいという使命感もあって、インドネシアへの異動を願いでました。現在、550名程度いる社員の中、日本人4人という環境に身を置き、二輪車メーカーへのOEMビジネスに注力する傍ら、この新規プロジェクト立ち上げに向け邁進しています。二輪車メーカーブランドで販売されるOEMビジネスとは違い、インドネシアでSUNSATRブランド品を売っていくという目標を、早期に達成できるよう、日々精進しています。
キャプション

当時の仲間たちと集まる機会がほしいですね。

 このような環境ですので、なかなかゆったりとした時間がとれないのですが、できれば当時の仲間達と集まってみたいですね。私はドイツ語が第二外国語だったんですが、当時のクラスメートとは息が合って、卒業後もよく集まっていました。

 みんな忙しくて、なかなか集まれないと思いますが、学年での同窓会を、ぜひ開催して欲しいですね。

 そして、最後になりますが、在校生の皆さんには、グローバル化が避けられない昨今、在学中に習得された語学力と幾多の貴重な経験を武器に、是非世界に羽ばたいてください。そこにはすばらいい世界が必ずあなたを待っています。皆さんの今後の活躍を期待しています。

掲載:2011年2月