永江公一 氏
- ヴェルサーチェ・ジャパン
ジミーチュウ・ジャパン - 元代表取締役社長
- 永江公一 氏
- 1987年 外国語学部 英米語学科 卒業
関西外大在学中の出会いがきっかけで芽生えた、ファッション業界への憧れ
ファッションに興味を持ったのは、大学時代に付き合っていたガールフレンドの父親の影響でした。ニット工場の経営者だった彼に誘われて、ガールフレンドと一緒に3人でデパートを訪れたことがありました。そこで海外高級ブランド、いわゆる「舶来品」について解説され、その魅力を知ったのです。当時の日本はDCブランド全盛期。服飾には元々興味を持っていたのですが、特に海外ブランドに惹かれるようになったのはこの出来事がきっかけでした。大学生だった私にとって店内に並ぶ品々は驚くほど高価でしたが、それも興味が湧く要因となったのかもしれません。この頃から徐々に、「将来はファッション業界に携わりたい」という思いが自分のなかに芽生えていったのを覚えています。
その後、運よく舶来品を扱う問屋を紹介してもらう機会があり、卒業後はその会社に就職することに。この一連の出会いと経験が、私のファッション業界で築いたキャリアの原点です。
その後、運よく舶来品を扱う問屋を紹介してもらう機会があり、卒業後はその会社に就職することに。この一連の出会いと経験が、私のファッション業界で築いたキャリアの原点です。
現地社長として意識した、「対話」と「実行」
さまざまな海外ブランドの現地法人代表を務める上で大切にしていたのは、「コミュニケーション」です。遠く離れた海外本社の社員とは直接会って話す機会も限られていたので、数少ない対話の場面を大切にしてきました。「話す」ことを大事にしていたのは、関西外大在学中から変わりません。英文法をじっくりと勉強するよりも、英語で会話をする方が得意でした。関西外大での4年間では、相手と向き合ったコミュニケーションを通して自身の想いを伝えるスキルが磨かれたと感じています。
そんな「コミュニケーション」の重要性を体感したのは、初めて海外へ出張したときのことでした。役員同士の対談というビジネスにおいて非常に重要な場面で、急遽同時通訳を務めることになったのです。上司からの「外大の出身やろ!」の一言で任された大役でしたが、関西外大で培った対話力でうまく切り抜け、相手からの信頼を勝ち取ることができました。海外の本社を相手に積極的なコミュニケーションを交わせるようになったのは、この経験があったからこそだと感じています。
法人代表としてもうひとつ大切にしていたのが、「エグゼキューション(実行)」です。「実行」することによって結果を出すというのは、「本社の期待に応える」ことを意味します。実行部隊である我々現地法人は、まず確実に「行動すること」が求められます。そのため、本社の人間にとって「エキサイティング」ではない、プレゼンテーションや報告会などの説明的な業務を行う際は、計画の実現に向けた進捗状況を中心に伝えることを意識していました。最初のアクションを起こすための現地法人であり、そのサポートのための本社というスタンスだったので、どのような状況でも実行を第一に考える姿勢が求められていましたね。期待に応えるため、「行動して、結果を出す」ということを常に意識した現地代表時代でした。
そんな「コミュニケーション」の重要性を体感したのは、初めて海外へ出張したときのことでした。役員同士の対談というビジネスにおいて非常に重要な場面で、急遽同時通訳を務めることになったのです。上司からの「外大の出身やろ!」の一言で任された大役でしたが、関西外大で培った対話力でうまく切り抜け、相手からの信頼を勝ち取ることができました。海外の本社を相手に積極的なコミュニケーションを交わせるようになったのは、この経験があったからこそだと感じています。
法人代表としてもうひとつ大切にしていたのが、「エグゼキューション(実行)」です。「実行」することによって結果を出すというのは、「本社の期待に応える」ことを意味します。実行部隊である我々現地法人は、まず確実に「行動すること」が求められます。そのため、本社の人間にとって「エキサイティング」ではない、プレゼンテーションや報告会などの説明的な業務を行う際は、計画の実現に向けた進捗状況を中心に伝えることを意識していました。最初のアクションを起こすための現地法人であり、そのサポートのための本社というスタンスだったので、どのような状況でも実行を第一に考える姿勢が求められていましたね。期待に応えるため、「行動して、結果を出す」ということを常に意識した現地代表時代でした。
今後のファッション業界に期待すること
近年は、少子高齢化の進行が市場や消費行動にどのような影響を与えるのか注目しています。同様に、地球規模の気候変動からも目が離せません。ファッション業界は季節性を重視し、春夏秋冬それぞれに合ったデザインやスタイルを提案することで、人々の生活に楽しみを提供してきました。しかし、近年では春と秋が短くなり、日本の四季折々のファッションを楽しめなくなっています。ファッション業界がどのように気候に適応し、人々の生活を豊かにするのか、今後も動向を追い続けたいです。
学生の皆さんへ
私が社会へ出た当時、英語を話せる人材はとても稀でした。なので、私の場合は英語が自身のキャリア形成にとって強力な武器になったと感じています。グローバル化が進む世の中では、外国語を話すスキルの重要性はますます高まっています。このような社会は、関西外大生が活躍できる絶好のチャンスです。4年間の大学生活で存分に語学力を伸ばして、社会に貢献できる人材が羽ばたいてくれることを願っています。
掲載:2024年12月
掲載:2024年12月