牧江 邦幸 氏
- 日本経済新聞社
常務取締役 - メディアビジネス統括
- 牧江 邦幸 氏
- 1989年 外国語学部 英米語学科 卒業

一冊の本との出会いが、挑戦の楽しさを教えてくれた
私は現在、日本経済新聞社で「メディアビジネス」を担当し、広告やブランドコミュニケーションを通じて、企業や団体が情報を発信するお手伝いをしています。単なる広告だけにとどまらない奥深さが、この業務の魅力。企業が経済的価値を生み出し、社会に貢献していくお手伝いをするという重要な役割を担っているのです。学生時代から現在に至る道を振り返ると、挑戦の連続で、常に情熱を燃やし続けた日々を送ってきたと思います。その原点は、関西外大在学中に私が出会った一冊の本、「速読の英語」(松本道弘著)にあります。この本の中で描かれた、英語に触れる機会が少ないという逆境をものともせず、圧倒的な読書量で壁を乗り越える著者の姿勢に、私は心を奪われたのです。アルバイトで稼いだお金で、タイム誌やビジネス英語の本を購入しては夢中で読み漁る日々。様々な書籍を読み続けることで、英語力はもちろんのこと知識や視野も大いに広がりました。教科書通りの英語ではなく、世界中のビジネスシーンで使用されている生きた英語を体感する日々のなか、やがて「学ぶこと」の楽しさに気づき始めました。この経験は、現在のグローバルな仕事の中での大きな武器となっています。

好奇心が新たなステージへの架け橋に
大学卒業後に日経に入社してからのキャリアも挑戦に次ぐ挑戦の毎日でした。東京本社広告局から始まり、名古屋、シンガポール、ニューヨーク…。多くの拠点で積んだ多様な経験は、一生忘れることはないでしょう。特に国際広告部での体験は鮮明に覚えています。海外企業が日本市場を開拓するための情報発信を支援する業務を担当。欧米の現地法人との連携に力を入れ、日本社会に新たな風を吹き込むために尽力しました。その後、2010年には日経電子版の創刊に携わり、創刊メンバーの一人として広告事業を担当。また、2015年には英フィナンシャル・タイムズ(FT)との共同営業体制を構築し、デジタル化とグローバル化を推進するなど、新たな技術や社会の変動に応えながらサービスを創り続けました。どのステージでも、次なる扉を開く鍵となっていたのは私の中にある「もっと学びたい」「新しいことに挑戦したい」という「チャレンジングな好奇心」です。この心が、あらゆる局面で私を人生の次のステージへと導いてくれました。
現在、私が担当する「メディアビジネス」は、広告などのブランドコミュニケーション活動において企業・団体のお手伝いする部門です。年間1000を超える企業が、日本経済新聞をはじめとする紙媒体や日経電子版などのデジタル媒体を使って、経営ビジョンや日々の企業活動に関する情報を発信しています。デジタルメディアの急速な進化やグローバルな広告市場の変化に対応するためには、最新のトレンドをキャッチし、それを顧客が必要とするコミュニケーションの形に落とし込むことができる柔軟な発想が欠かせません。多拠点での経験で培った視野の広さと、新しい知識や技術を積極的に取り入れる好奇心が、企業や団体が抱える課題を解決するための突破口を生み出す原動力となっています。
現在、私が担当する「メディアビジネス」は、広告などのブランドコミュニケーション活動において企業・団体のお手伝いする部門です。年間1000を超える企業が、日本経済新聞をはじめとする紙媒体や日経電子版などのデジタル媒体を使って、経営ビジョンや日々の企業活動に関する情報を発信しています。デジタルメディアの急速な進化やグローバルな広告市場の変化に対応するためには、最新のトレンドをキャッチし、それを顧客が必要とするコミュニケーションの形に落とし込むことができる柔軟な発想が欠かせません。多拠点での経験で培った視野の広さと、新しい知識や技術を積極的に取り入れる好奇心が、企業や団体が抱える課題を解決するための突破口を生み出す原動力となっています。
コミュニケーションが新たな社会を創り出す
今、社会は多様性の尊重や地球環境問題といった課題に直面し、複雑化が進んでいます。混沌とした情勢の中で企業が持続的に経済価値を生み出し続けるためには、自らを理解してもらいながら、消費者のことを理解するコミュニケーションがこれまで以上に重要です。私の仕事、そして私自身の使命は、「コミュニケーションを通じてより良い社会を創る」こと。この信念を胸に、未来に向けた価値ある情報発信に挑み続けています。
勇気ある一歩が、可能性を切り拓く
これから社会人になる関西外大の後輩たちへ、ぜひ伝えたいことがあります。それは、「好奇心を大切にすること」「自分の可能性を信じて未知の世界に挑むこと」です。情報が氾濫する今、自分にとって本当に価値ある情報を見極め、学び続けることが求められます。激動の時代だからこそ、自ら考え行動する力が、未来を切り開く鍵となるのです。どうか自分の中にある好奇心を信じ、一歩を踏み出してください。その一歩が、きっと新しい自分に出会うための扉を開いてくれるはずです。
