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西村 聡

  • KONOIKE ASIA (THAILAND) CO.,LTD.
  • 代表取締役
  • 西村 聡
  • 2000年 外国語学部 英米語学科 卒業
西村 聡

ラグビー部での4年間で学んだ「仲間の大切さ」

私が大学時代に最も力を注いだこと。それは「ラグビー」だと、胸を張って言うことができます。高校生の頃から続けていましたが、比較的自由な雰囲気の高校ラグビーから一転、関西外大ラグビー部では礼儀や厳しい上下関係を徹底的に教え込まれました。練習や試合の後には、深夜まで続く飲み会に呼ばれることもしばしば。徳島出身の私は、先輩方から“笑いの文化”を毎回体当たりで学んでいました。話の最後に「オチわい?!」と聞かれるたび、冷や汗をかいたのを今でも覚えています。
そんな先輩方と「One for All, All for One」の精神のもと、ラグビーに打ち込んだ大学生活。選手として体格的に恵まれていたわけではなかったものの、仲間に支えられながらラグビーを続けました。この4年間があったからこそ、チームワークの尊さやより良い人間関係を築くための心得を知ることができたと感じます。当時の部員との絆は今も続いており、人生を支える核となっています。ラグビー部で過ごした時間は、今の私の原点とも言えるかけがえのない思い出です。

事業を成功させる鍵は、関西外大で培ったチームプレーの精神

関西外大を卒業後、新卒で鴻池運輸に入社し、主に物流分野で成果を重ねてきました。2014年からのシンガポール駐在を経て2021年4月よりタイの現地法人に出向となりました。現在は、物流・事業投資・商社業務・飲食業を担う現地法人3社の経営に携わりながら事業多角化に挑戦しています。着任当時、飲食業については全くの未経験だった私。業務の引継ぎだけでも容易ではありませんでしたが、事業拡大におけるチャレンジは確かな自信につながりました。タイ法人は当社のASEAN拠点の中でも最大級の規模なのですが、そこでのダイナミックな挑戦を続ける中で私を支えてくれているのが、ラグビー部での経験です。
私が携わる現場はどこも、一人では成し得ないチームプレーの連続で成り立っているものばかり。飲食業では事業パートナーと二人三脚でメニュー開発やキッチン・ホールとの連携を図り、店舗運営を支えてきました。自ら現場に足を運び、チームやステークホルダーと直接顔を合わせて対話する。その積み重ねがあったからこそ、厳しいコロナ期においても事業を前進させることができたのだと感じます。もちろん物流でもチームワークは必須です。お客様の大切な貨物を国内外へ輸送し、法令に基づく申請と通関を正確に行う。その後、倉庫やトラックを活用して安全・品質・効率・コストのすべてを追求しながら確実にお客様のもとへ届ける——。この一連の流れは、まさにラグビーの試合運びそのもの。それぞれのプレーヤーが自らの役割を理解し、仲間と連携しながらボールをつなぎ、ひとつの「トライ(目標)」を目指します。物流であれ、飲食であれ、チームワークを発揮してお互いの信頼関係を築くことこそが事業の成否を分けると気付きました。これはラグビー部での経験があったからこそ得た学びです。この学びは今も、事業へと真摯に向き合う姿勢を支える礎となっています。
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大規模だからこそ取り組む、一体感を重視した組織づくり

経営者としては、社員一人ひとりが「この会社に入ってよかった」と実感できるよう、より良い職場環境づくりに奔走中です。研修制度やコミュニケーションの場を整え、当社グループが単なる働く場所としてではなく人間形成の場として機能することを目指しています。そのために、サヌック(楽しい)、サバーイ(気持ちいい)、マイペンライ(気にしない)というタイ人の性格を踏まえた規律も定めました。厳しくも楽しく、互いを認め合いながら働ける心地よい環境づくりに取り組んでいます。
3社の経営に加えて携わっているのが、冷凍・冷蔵倉庫および運送会社を含む800名超の大規模組織マネジメント。この大所帯をひとつの“チーム”として有機的に機能させ、最大限の力を発揮できる体制を構築することが私の大きな使命だと感じています。2021年時点ではバンコク周辺に限られていた事業拠点も、現在では北部・西部・東部へと着実に拡大を続けており、全国規模でのオペレーションが可能になりました。日系企業としての誇りを持ち、タイ国内において持続的に価値を提供できる組織でありたい。スローガンとして掲げる「ONE THAILAND」の通り、すべての関連会社が一体となってシナジーを生み出せる組織づくりを進めます。

後輩の皆さんへメッセージ

私の挑戦は、まだまだ道半ばです。そのため、今なお心の奥底から燃えるような情熱を持って、次のステージに挑み続けたいと強く思っています。
学生時代は挑戦の機会が多くあります。だからこそ、これから社会へと羽ばたく皆さんに伝えたいです。どうか臆せず一歩を踏み出してください。その歩みのすべてが未来を形づくる核となります。未知の世界に挑むことで自らの可能性が広がり、人生を支える糧がきっと見つかるはずです。皆さんの未来が豊かで実りあるものになることを心から願っています。
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掲載:2025年11月